先月あたり、とあるニュースが流れました。
https://www.city.itabashi.tokyo.jp/kyoikuiinkai/gakko/1053966.html
自治体と民間団体が協力して不登校支援を行うと検討していたのですが、最終的に協力することはなくなったというもの。
SNS上で、この民間団体の手法に疑問の声が多く上がったというのが原因のようです。
僕もいろいろ見てみましたが、学校へ復帰するための方法がなかなかに力技な部分があるようです。
とはいえ、その結果短い期間で復帰している児童生徒がいるのも事実。
平均17日で学校へ復帰できているというのを考えれば、サービスとしてみれば優秀なのではないかと思ってしまいます。
結局これが問題になった原因って、他人から見て
【児童・生徒本人の意思の有無】
が明確じゃないからかなって思うんです。
このサービスにお金を払うのは保護者さん。
そりゃ保護者さんは1日でも早く学校に復帰してもらいたいという思いがあるでしょう。
しかし、当の本人にはいろんな感情があって、
「早く学校に行けるようになりたい」
と思う子もいれば、
「学校には行きたくない」
と思う子もあるわけです。
ここの部分が不明瞭になってしまったからこそ、このような問題に発展したんじゃないかって思います。
ただ、このサービスを運営している団体も、すべての児童生徒に無理やりしているようではなく、その子にあった最善の方法を提案してくれているようでした。
これ、正直僕も悩むことがあります。
不登校になる原因って、ほんと人それぞれだと思うんですけど、その原因がわかってるかどうかがすごく重要なんです。
「これといった原因がないけど、学校に行きづらい・行きたくない」
僕が接してきた生徒さんのほとんどはこれでした。
また、ここに
【学校に復帰しようと思っている or 別に学校に行きたいとは思っていない】
が絡んでくるので、一概に同じ対応ってのができないんですよね。
逆に、
「毎日ゲームしていたいし、勉強なんかしたくない」
「朝起きるのがめんどくさいし、学校に行くのもダルい」
くらいの理由なら強権的なやり方でもいいんじゃないかって思います。
スマホ・ゲーム・テレビ・マンガを取り上げて、家庭内から娯楽を無くしてしまえば、学校に行かざるを得なくなりますよね。
学校へ行けない理由が【怠け】なのか、それとも【精神的な障壁】なのか。
それによって大きく対応は変わってきます。

もちろんどんな場合でも、
「学校に行く価値はなんなのか、それを踏まえたうえでも行きたくないのか」
ということをしっかり話し合って、解決策を見つけていかなくちゃいけません。
ただ、この場合に難しいことは、
【本音をなかなか言わない・言えない】
子もいるということです。
これも人それぞれに理由があるのですが、
「自分の考えを言葉にするのが苦手」
「思ってることを言ったら怒られるんじゃないか」
「本音を言いたくないから、嘘を言っちゃおう」
などなど、ほんと多種多様です。
場面緘黙症なんかも、これに絡んできます。
そういった意味では、短期で解決するのはその子を追い込むことになる危険性もはらんでいるんです。
しかし、学校生活というのは期限が決まっています。
「ゆっくりでいいからね」
とは言いつつも、その子にとってデメリットになる選択となる場合もあります。
もし中学を卒業したあと高校へ進学しなければ、中卒になってしまうわけです。
就活においてはかなり不利となるのは間違いないですよね。
そういった理由を考慮して採用してくれる企業もあるでしょうが、たくさんあるかと言われれば、、、
そこを考えると、やはり高校には進学しておきたいところですし、そのために中学である程度復帰し、出席日数を稼いでおきたいところでもあります。
【無理】をどこまでさせるのか、判断が難しいところです。

と、ここまでいろいろ書いてきましたが、
「結局『難しい難しい』ばっか言って、全部抽象的じゃん」
と取られてしまうことでしょう。
マジでその通り。
なので、キャリコでは
「子どもに勉強で自信をつけさせる】
ということを優先しています。
僕は精神科の先生でも、スクールカウンセラーの先生でもありません。
不登校のすべてを解決できるような、神ではないのです。
残念ながら、勉強を教えたり、話を聞くくらいにしか役に立てません。
でも、その中で
「勉強ができるようになれば、学校に行っても苦痛が減るかも」
「勉強が分かるようになったら、楽しくなるかも」
「勉強してる時間は不安が紛れる」
なんて思ってもらえたらいいなって。
実際、僕が接してきた不登校の生徒さんの中には、
「学校があってる時間ずっとヒマだからスマホを触ってるけど、『こんなことしてていいのかな』っていつも不安になる」
「なにかしなくちゃって思うけど、何をしたらいいのかわからない」
なんて言う子もいました。
みんな悩みの中で日々過ごしてるんですね。
「高校からは行かなくちゃ」
と思ってる子の場合、勉強ができていないというのは大きな不安に繋がります。
「高校でやっていけないよね」
とか
「行ける高校ないよね」
とか。
こうした不安を少しでも取り除いていければ、その子は少し前進できるとおもっています。
小さな一歩かもしれませんが、進まないよりマシです。
人間、自信がなければ行動に移せません。
少しずつ、少しずつでもいいので、不登校の子たちの支えになれればって思います♪
今は昼からコースの募集をしていませんが、もう少し様子を見てからまた再開していこうと思います♪
いま来てくれている子が少しずつ前進し始めましたので、その子の様子を見て再開しようと思います♪
今後もどうぞよろしくお願いいたします♪